【新唐人2010年8月4日付ニュース】中国政府の不法な臓器売買について、中国のある特殊警官はスイスの新聞『ル・タン』に対し内部告発しました。本日は、この話題に迫ります。
ウィグル人のアブドゥ・レイムさんは、1993年から97年までウルムチの特殊警察部隊で勤務。死刑囚への射殺命令を出していました。彼らの臓器は売買されていたと述べるアブドゥさんは、「これは決して珍しくない」と漏らします。
去年の9月、第7回アジア移植免疫フォーラム(ATIF)では、中国衛生省の黄副大臣が「中国の臓器移植は累計10万件を超え、毎年平均1万件余り」と発言。
しかし今年3月、『南方週末』の報道によると、中国でドナーからの移植はこれまで合わせてわずか130件。
2009年、『中国日報』も「中国の臓器移植の3分の2は死刑囚のものだ」と報道。
実は、弁護士のデイビッド・マタス氏とカナダの元閣僚デイビッド・キルガー氏は2006年から「臓器狩り」について独立した調査を実施。去年は『血まみれの臓器狩り』を出版し、本の中で52の例を挙げて、生きた法輪功学習者から臓器を奪っていると示しています。
しかし、多くのヨーロッパの国はこの件に関心を持たないため、内部告発しているアブドゥさんは難民申請をずっと拒まれています。
法輪功学習者の臓器が利用されているといわれているものの、多くは謎のままです。
米国民主保護財団(FDD)のイーサン・ガットマンさんは、「アブドゥ氏こそ、死刑囚の臓器売買の生き証人だ」と強調します。中国政府が不法に臓器売買をしているという、確固たる証拠がまだ不足している中、アブドゥ氏の証言は、その空白を埋められるからです。
『ル・タン』紙に対しても、「中国当局者の口から出た直接証拠は極めて大切だ。特に、新疆という特殊な地域だし、臓器売買という敏感な問題でもある」と述べました。
2007年中国を離れたアブドゥさんは、2008年ヨーロッパに来たものの、ずっと合法的な身分を得られていません。スイスやノルウェーでは、難民申請を拒まれ、イタリアへと流れ着きました。
しかしイタリアには30万もの中国人がおり、アブドゥさんにとって危険です。実は、ノルウェーの首都オスロでは、ウィグル人から脅しを受けたことがあります。しかも、2ヵ月後、アブドゥさんの父は新疆で謎の死を遂げます。
現在、イタリアの難民キャンプに身を寄せているアブドゥさん。しかし、このままではアブドゥさんの知る中国の闇は葬り去られます。これが公にされるかどうか、イタリア当局にかかっています。
新唐人記者がお送りしました。